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生態系 掘業島の運命は?

韓国全土 人間の貪欲と欲望で危機を迎えた離島、掘業島

掘業島!甕津郡徳積群島に属し、黄海にぽつんと浮かぶ小さな島

 島の人口も10世帯未満だが、そのために生態的に貴重な宝庫となっている島、その掘業島が再び自らの運命を決定する2度目の選択への岐路に立っている。

 最初の運命の岐路は1994年で、当時仁川市甕津郡掘業島に放射線核廃棄物設置場を建設すると政府が発表したことがきっかけだった。それから1年あまり、仁川市民たちと政府との論戦が始まった。仁川市民団体の大部分が反対の立場を表明し、徳積島の住民は仁川市内で反対街頭デモを行うまでに至った。以後、政府は掘業島が地震に脆弱な活性炭層で構成されている島であったという事実を確認し、結局核廃棄場建設方針を撤回した。これにより、掘業島の運命を変える最初の試練は歴史の中に消えた。ところが、かえって仁川市民には掘業島という名が頭の中にはっきりと残った。掘業島は天恵の美しい自然環境をもつ島だったが、それまで仁川市民にほとんど知られていない神秘の島だった。核廃棄場建設をめぐる論争は掘業島という島が世間に知れ渡った重要な契機になってしまったのである。

 そして2009年の現在、掘業島は自らの運命を決定する2度目の試練に立たされている。それは2007年、某大企業が島を開発するとして、島の98%を埋め立てたことから始まった。この企業は島にヨット場、ホテル、コンドミニアム、ゴルフ場などを建設し、島を娯楽リゾートに変身させようという計画である。とくにゴルフ場建設計画は掘業島の環境を人為的に変更し、環境破壊が不可避であるばかりでなく、50万坪未満の島に30万坪規模のゴルフ場建設が計画されており、それこそゴルフ場の島に変えてしまう計画なのだ。掘業島を所有する企業は当然企業利益を極大化するために、島を改造しリゾートに開発できる。ところが、その開発計画が天恵の自然を破壊し、人為的に芝生を敷き、環境汚染を大規模に誘発せざるを得ないゴルフ場中心にすることで、論乱をいっそう拡げている。結果として現在の掘業島は核廃棄場の島から再びゴルフ場の島に代わる運命に立たされている。


発見!まずは空から見た掘業島の姿!

 掘業島は徳積群島に属する小さな島で、その面積はわずか1.72平方キロメートルである。掘業島という島の名は、島のかたちが前屈みになって働く人のように見えることから付けられたというが、19世紀末に制作された大東輿地図にも掘業島と表記されている。小さな島で、陸地から遠く離れていることから、人の手にあまり付かないため、掘業島は生態的に非常に高い価値を有している。

 とくに掘業島のウサギ岩の場合、とても貴重な海食地形により、文化財庁が天然記念物指定の手続きに入っている。

 最近になって、全世界的に生態観光、生態余暇は主要なアイテムとして浮上している。都市生活に疲れた多くの市民たちがよりよい自然環境と静かな場所で休息をとりたがっている。もちろん遊具に乗ったり、ゴルフをしたり、酒を飲んでは歌ったり踊ったりしてストレス解消ができる場所を望む人もいるし、美しい自然環境の中で、静かに思索し、散策をして自然景観に身をゆだねて、ゆっくりと余暇を楽しむ場所を望む人もいる。したがって、このような多様な欲求を満たすためには、それにふさわしい出色の休息地とリゾートが当然、必要である。

 そのような側面から見ると、黄海の離島である掘業島は人々のどんな要求を満たす休息地になるべきだろうか。仁川から船に乗り、乗り換えて2時間以上かかる離島で、生態的に保全価値が高い島という客観的条件を考慮すればの話である。ゴルフをして休息をとる人のために島を変えねばならないのか。さもなくば穏やかに、ゆっくりと自らの生を取り戻し、家族とともに自然の美しさを満喫して余暇を楽しむ人のために島を変えねばならないのか。選択はあまりにも明らかではないだろうか。

 企業の立場からも選択は明らかだ。ただのリゾート地にするならば、当然ゴルフ場をつくり、娯楽施設をつくることではじめて収益が上がると考えるのは時代の流れを全く理解できない者の発想である。企業の利潤と価値を高めるためにもゴルフ場を中心とするリゾート地に掘業島を変えるのは適切であるはずがない。リゾート地建設によってかえって自然を破壊し、島をダメにし、人々は訪れず、島もろくに管理できない「幽霊施設」に転落してしまう可能性が非常に高い。

 掘業島の2度目の試練が始まった。そして、できる限り、この試練が最後にならねばならない。これ以上の試練を与えられないためにも、政府は掘業島を市立海洋公園指定などの保全計画を樹立しなければならない。なぜ、人間の貪欲と欲望は終わりがないのか。はるか遠く黄海の天然そのままの島一つも放置されないこの現実がもの悲しい。


掘業島が進む道

 仁川から掘業島に行くには、まず仁川沿岸旅客ターミナルで徳積島行きの旅客船に1時間乗り、一日に1便ずつ運行している掘業島行きの船に乗り換えねばならない。島は大きく二つの独立した島である大掘業島、小掘業島で構成されており、その中間は砂浜でつながっている。以前は、潮が満ちると島が二つになり、潮が引くとまたつながっていたが、現在は砂浜が高くなっており、常に二島がつながっている。住民は10世帯とされているが、実際は避暑の季節でなければ4世帯だけが暮らしている。もちろん全て民宿である。海水浴場は全3カ所あるが、とくに民宿がある大きな村の方の海水浴場の規模は600~700メートルで、白い砂原の上に大きく広がっている地域はテントを張るにもよい。他の島に比べて飲食店などの施設が非常に少ないが、逆に静かな休養地としての島を望むなら、掘業島が断然すばらしい。水は豊富で、飲料水とシャワー施設の心配はない。







記事執筆、翻訳
日付 2009-06-30
筆者 仁川環境連合 (KEFM-Inchon)
媒体 寄稿
団体名 仁川環境連合
(KEFM-Inchon)
URL http://inchon.kfem.or.kr
翻訳者 吉澤文寿

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