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山へ向かう太陽光発電所、どう見るべきか
太陽光発電所をめぐり住民の反対と環境破壊など新たな揉め事が起きている。昨年よりそうしたいざこざは増える一方で、緑色連合の調査によれば、全北の南原、全南の唐津、海南、羅州、さらに慶北の蔚珍などで争いが起きている。南原と蔚珍では、発電事業者側が発電許可を取ると松だけを伐採して工事を中断した。良質の樹木である金剛松ような大ぶりの木が、太陽光発電所の許可を受けた後に切られていったため、松の掘取りを防ごうとする自治体と発電事業者の間にもつれが生じたのだ。唐津と海南、羅州などの全南地域では、太陽光発電所への拒否感から住民が集団訴訟を起こしたり、環境保全価値の高い山林地域に太陽光発電所が建設されることで、住民と発電事業者間の対立が起きている。敷地確保のための買入価格が相対的に安い山に太陽光発電所が集中してきたためだ。
これらの地域の太陽光発電所をめぐる争いの理由は何なのか。根本的には政府の再生可能エネルギー普及拡大政策に足並みをそろえるためのその「基準と原則」がないことにある。このような基準と原則は再生エネルギー拡大に必須の「ガイドライン」とも表せるだろうし、さらに根本的には「哲学」と表現することもできるだろう。
■発電差額支援制度の廃止、小規模発電業者はどうしろと?
何より懸念されるのは太陽光普及資源政策の大きな変化だが、これは2012年基準の発電差額支援制度(FIT : Feed-in Tarriff)廃止し、新たにアメリカ、日本、イギリスなどで施行されている義務割当制(RPS : Renewable Portfolio Standard)に切り替えるという政府の方針による。発電差額支援制度は、太陽光発電で生産された電力を政府が高価格で買い取るため、資金力が不足する小規模発電事業者にとっても太陽光発電業が可能となる実質的かつ効果的な支援策で、これにより小規模発電事業者や村単位、市民出資型発電所、○○里太陽光共同組合、教会、学校といった小規模な太陽光発電所の建設が可能だった。しかし知識経済部によれば、2011年、発電差額支援制度は廃止となる。
8月30日に発表された「太陽光発電差額支援制度調整計画案」(以下、調整案)を見ると、まもなく廃止を迎え、寿命も最終段階にある発電差額支援制度の2010年の発電差額支援金ですら今年より約14%減少している。2002年、発電差額支援制度が導入された当時はKW当たり716ウォンだったのが、導入8年後には支援金額は約400ウォン台と半値にまで下落したのだ。調整計画案には、立地類型(建築施設物、敷地)によって発電差額支援金の差をつけるなどの努力は見られたが、問題はそれすら2年後には廃止されるわけで、たいして意味がないように思える。これに先立ち太陽光発電業者は、6月29日に発表された知経部の告示の主要確信事案である年度別支援「限界容量の設定」と、3カ月以内の工事強行」などの内容で、すでに深刻な財政的被害をこうむり、数年間準備してきた事業をあきらめるなどの被害が出ている状況だった。そのため今回の調整案にも太陽光発電事業者は冷ややかな反応を見せていた。政府のこうした太陽光発電差額支援制度の変更案を受けて、全国の小規模発電事業者の許可申請数が激減している。
政府が発電差額支援制度を廃止するとした最も大きな理由は資金不足だ。発電差額支援金の財源の資金源は「電力産業基盤基金」だが、この基金は私たちが支払う電気料の約3.7%を別途集めてつくられたものだ。毎年異なるものの約1兆8,000億ウォンが助成されている。しかし発電差額支援制度に当てられた金額は2008年、1,197億に過ぎず、石炭価格補助金額2868億、廃鉱地域振興地区開発と炭鉱地域開発1,848億(2005年)、無煙炭発電支援事業2,253億よりも少ない。さらに原子力発電および発電所周辺地域支援にも2,027億ウォンが策定されており、政府に再生可能エネルギー拡大普及の意思があるなら、はたして財源不足という言葉が出てくるのかと疑りたくなる。
■森林破壊の増加につながる、義務割当制の導入
発電差額支援制度を廃止した知経部が選択したのは義務割当制度だ。RPS制度は、新・再生エネルギー比率を高めるために発電事業者の発電容量の一定部門を新・再生エネルギーで発電させるよう義務づけた普及政策だ。これにより REC(Renewable Energy Certificate:新・再生エネルギー認定書)という概念を導入し、市場を新たに形成することでRECを売買する過程で利益を創出しようという制度だ。RPSにより、発電事業者は自分たちの発電容量対比約2%の発電容量を新・再生エネルギーに義務的に切り替えなければならない。こうした政策上の変化が引き起こす問題は、発電差額支援制度のような直接的支援策がなくなることで、小規模の新規太陽光事業が次第になくなる可能性があることと、REC市場に参入できるエネルギー公企業と大型太陽光発電所を中心とした大規模太陽光発電が大挙登場するだろうということだ。RPSは義務化政策のため、発電会社が義務普及比率を達成できない場合はREC取引価格の1.5倍の過徴金を払わなければならない。したがって大容量を短期間に再生可能エネルギーに割り当てる必要があるため、大規模発電公社が無理矢理強行される余地がある。
太陽光発電の拡大普及政策において、政府のこうした政策変更は再生エネルギー政策の大きな流れが「多数の事業者が参加する小規模分散型の太陽光発電所の普及」よりも「少数の事業者が中心の大規模集中型太陽光発電所の普及」へ変化しているものと読み取れる。
緑色連合が9月2日に知経部と懇談会を行ったところ、知経部でもRPS政策にともなうこうした問題点をよくおさえていた。知経部の政策責任者は懇談会の席で、RPS導入によるREC認証書市場では、小規模の太陽光発電所で生産された電力や、屋根、屋上などで生産された電力を既存の電力と区別し、認証書の価格を高めに策定する方式などを検討していると明かした。計画通りそれが可能ならば、立地闘争の解消や小規模発電所の支援など一部問題は解決されそうに思える。しかし依然としてRPSそのものが大型発電に有利な大企業をターゲットにした政策で、大容量発電所建設誘導効果があまりに大きすぎるため、計画が狙いどおり実現できるのかは疑わしい。太陽光発電事業者と環境団体の深刻な懸念にもかかわらず政府がRPSを導入すれば、予想される大規模太陽光発電施設の立地闘争と環境破壊問題は、今後避けようのない社会的課題を残すはずだ。
■親環境的な立地選定ガイドラインが必要
まず、突きつけられた立地問題の解消には、「親環境的な再生エネルギー立地選定ガイドライン」の設定が必要だ。太陽光発電所が山の方に行く理由は、敷地価格が安く、相対的に買い入れしやすいためだ。山に向かう太陽光発電所は、再生可能エネルギーがどれだけ意味のある施設だとしても、山林破壊、伐木による洪水被害、野生動植物被害、炭素吸収源縮小などの問題からはのがれようがない。そこで、太陽光発電所が山に行かずとも、収益性を高められる誘引政策を整えなければならない。さらに、山につくられる太陽光発電所の立地適切性を判断できる制度が強化されるべきだ。現行では太陽光発電を行うためには電気事業についての許可(発電許可)を受けてから、敷地選定の妥当性についての個別法(山地法、農地法など)により許可を受けなければならないが、すでに発電許可が下りた場合、特別な制裁事項がない限り、開発行為を制限することはできない。こうした問題で、立地選定にともなうトラブルが頻発している。ということは、電気産業の許可(発電許可)を受けるときに、部署間の話し合いを通して、事前の環境性検討と環境影響評価を実施し、立地の妥当性を見極めるべきだと思われる。これは緑色連合がこれまで三度の政策討論会と懇談会で、知識経済部と山林省などと話し合いながら導き出した事案だ。
また、都心地域設置誘導のための関連法規と制度緩和が必要だ。このために知経部が最近明らかにしたのは、建築物施設に限った発電差額金の10%割増、工場の屋根や工場遊休地の太陽光発電施設設置が可能となるようにする法規(産業直接活性化および工場設立に関する法律)改定、さらに都心地域に200KW以上でも都市計画施設規則を適用せず設置できるとした関連法規(国土の計画および利用に関する法律施行規則)の改定などで、かなり望ましい方向に動いている。屋根や屋上、都心内の遊休地などに設置が容易になるよう、関連法規の緩和がさらに必要だと思われる。
最後に、小規模太陽光発電所の活性化のために、さらなる具体的支援策の整備が必要だ。特にFIT廃止とRPS導入で予想される問題点を正確にとらえるべきだろう。RPS導入で再生可能エネルギー源が大規模化することは間違いなさそうだが、これによる環境破壊問題と住民闘争にどう対処していくかについて、政府部署での明確な計画が用意されなければならない。そのために、知済部を中心とした政府部署は、FIT廃止にともなう太陽光発電業者の懸念と環境団体の指摘について、意味のある検討をするべきだ。
■太陽光発電所、人の近くにあってこそ
太陽光発電は、ほかの発電源に比べて、経済性の面からは後れをとるが、それ自体が気候変動とエネルギー危機について考えさせられる教育的価値が非常に高く、未来の発電価値もまた高いエネルギー源だ。これにはいくつかの前提条件がある。それは太陽光発電所が人々の目の届かない地方の山林地域に大規模に入るよりは、小規模でどこででも見かける分散形スタイルで都心に設置されるようにされるべきだということだ。再生可能エネルギーは、発電が必要な人は誰でもできるということ、太陽や風のある地域ならどこでも発電可能であるのが特徴であり、存在の根拠だ。都心地のどこを歩いても、あちこちに設置されている太陽光発電を目にできてこそ、太陽光発電が持つ再生可能エネルギーとしての真の意味を発揮できるはずだ。
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済州島ボンネの太陽光発電所は、村の住民所有の共同発電所だ。発電差額支援制度が廃止されるとこうした発電所を見かけることも難しくなるかもしれない。(写真 緑色連合)


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