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生態系 動物園に閉じこめられていれば絶滅の心配はない?

韓国全土 既に地球上の生物種31%が絶滅

 数日前、子どもと図書館に行き、アンソニー・ブラウンの「動物園」という絵本を見た。アンソニー・ブラウンは絵本作家としてとても有名であるため、迷うことなくどれだけおもしろいだろうかと本を開いてみたが、一人でさっと見て、再び本を閉じなければならなかった。動物園がどんなところかも知らず、風刺的な話を理解するにはまだ早い3歳の子どもに読んであげるには、少し無理があったためだ。内容は、家族で動物園に出かけるが、両親は到着前から疲れてしまい、いざ動物園に着いても動物たちはみな心細く寂しげな姿で閉じこめられており、動物園から帰宅した子どもは自分も鉄のおりの中に閉じこめられているかのように感じる、というものだった。

 子どもにはまだ教えたくないことだが、いくらそれなりに作っても、動物園は動物には「獄舎」のような空間だ。少しでも活動できる空間がある動物園はいい方だが、大部分はセメントの床で暮らし、セメントの毒による病気に苦しみ、狭い空間の中で一生を暮らし、どうすることもできず精神を病み、ひたすらうろうろする動物ばかりだ。北極の氷の上で生きるべき動物が真夏を過ごさなければならず、熱帯の動物が寒い冬を越さなければならない韓国の動物園の状況。いくら飼育係がおいしい餌を与えても、真心を込めて世話をして獣医師が病気を治療してあげても、その中の動物はあまり幸せではない暮らしをしているのは明らかだ。

 動物園は世界から集めた動物を閉じこめ、人間の目を楽しませる娯楽を提供する場所であるという真実を認めなければならない。ただ、動物福祉を主張してきた人の努力で、動物園の環境が改善されつつあるのが幸いといえば幸いだ。

 また、動物園にいくら多様な動物がたくさん住んでいるといっても、それをもって、絶滅の危機に瀕した動物がいい暮らしをしていると主張する人はいない。単純に何種類かの動物が生きているということで、「絶滅の危機」や生物種の「多様性」が成立するのではないためだ。だが、最近の世の中を見ると、こういった常識を知る由もない人たちがいるようだ。それも、絶滅の危機に瀕した生物の保護に向けて先頭を切らなければならない専門家だというのに、だ。

 最近、四大河川事業により丹陽ヨメナやカナヘビ、カエル、カワウソ、ワリミミズクなどの絶滅危惧種の動植物が危機に瀕していることが確認される度に、環境部は「増殖、復元しているから問題ない」と繰り返す。彼らの論理では、韓国にはツキノワグマを含む約1,500のクマが飼育されているから、ツキノワグマは絶滅危惧種ではないということになる。どんな環境でどう生きても「存在」しているという理由からだ。もう1つの言い訳は、「代わりの生息地」を準備するということだ。昨年、環境部傘下の国立環境院が発表した研究報告書には、絶滅危惧種の代替生息地がそれほど効果的ではないという結論が既に出ているにもかかわらずだ。

 命あるすべてのものは生命力を持っており、いくら劣悪な環境の中でも生き残るものがいる。だが、その過程で多くの種と個体が既に息絶え、時には絶滅してしまうこともある。最近発表された「第3次世界生物多様性展望」を見ると、既に地球上では、ここ約30年間で生物種の31%が絶滅した。これまでに発見され、人類が確認している生物は、動物が約150万種、植物が約50万種だが、このうち、地球上に存在する鳥類の約1万種、両生類の約6万種、ほ乳類の約5,000種が絶滅の危機に直面している。

 韓国では、絶滅の危機に瀕した動植物が221種と推定されているが、1993年の179種から増加の一途をたどっている。絶滅の危機に瀕した動植物の多くは絶滅を防ぐため、どこかで増殖、復元されてはいるが、それでもやはり絶滅危惧種に分類されている。これは、すくなくとも韓国ではそれらの生息地としての環境が良くないためだ。各種の土木開発事業により生息地が断絶されている状況では、いくら代わりの生息地が作られ、人工的に増殖や復元が行われているとはいっても、絶滅の危機から逃れることはできない。

 生物が生きているということは、それらの自由な意思のまま、生きていた場所で暮らすことができる条件が整っていてこそ言えることだ。このようなことをわかり切っている環境部の役人が、四大河川開発事業のような絶滅危惧種を絶滅に至らせる事業をそのままにし、韓国の絶滅危惧種に対する対策を議論する公式の場で、絶滅危機の原因が「密猟」であるというあきれた発言をし、ひんしゅくを買いもした。環境部の役人も、動物園に一度行ってみてはどうだろうか。そこで、幸いにも絶滅せずに生きている動物を見た時、絶滅危機の心配はないといえるだろうか。


ⓒ緑色連合

ⓒ緑色連合


記事執筆、翻訳
日付 2010-06-14
筆者 緑色連合 (Greenkorea)
媒体 寄稿
団体名 緑色連合
(Greenkorea)
URL URL http://greenkorea.org/
翻訳者 小池 貴子

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